

その悲劇は、密かに繰りかえされている――。
幼い頃のある日、突然ヒロインの両親は狂った。
それから十数年が過ぎた今、ヒロインは両親が犯した罪により、あらゆる者から透明人間のごとく扱われていた。
寂しく空しい日々ながらも、このまま平穏に一生を終えるのだろうと思っていたヒロイン。
しかしヒロインをストーカーしていた同級生の男子生徒に犯され、その生活は一変する。
絶望の日々の中、奴隷のように過ごしていたヒロインだったが、
ある日ついに耐え切れなくなり、男子生徒のもとから逃げる。
小高い丘を駆けあがりながら、ヒロインは強く祈った。
「ここではないどこかに行かせてください」と。
次の瞬間、崖から落ちたはずのヒロインが目を開けると、
見たこともないような美丈夫がヒロインを覗きこんでいて、驚くべき言葉を発する。
「私とお前が交われば、さぞかし高い能力を持つ魔術師が産まれるだろう」
彼の名は、バルド。――広大な大地を治める帝国の皇帝だった。
異界の扉を開く時、
『痛み』を知らない彼との物語が始まる。
※本作はPCゲーム『Monochrome Wizard~黒の讃歌、白の鎮魂歌~』と同じ世界観をもっていますが、
本作のみの視聴でも全く問題ございません。
※本作は『Monochrome Wizard~黒の讃歌、白の鎮魂歌~』の舞台から300年前のお話です。
(日本の時間においては十数年前の話)
※PCゲーム『Monochrome Wizard~黒の讃歌、白の鎮魂歌~』をプレイしていると、あちらのヒロインの父親が狂った理由や、ゲーム中で300年前の愚王と呼ばれた彼が何故戦をしかけたのか……等々の理由が出てきますが、
本作『Monochrome Empire』を聞いていなくても、ゲームのプレイには全く問題ございません。
ただ知っていると「歴史の裏表が見えてくる」ので、より深く楽しめるかもしれません。